宿田：$f(x+f(1))=f(x+1)$
馬杉：単射言えない？
宿田：$x=1/y$ で全射
馬杉：ぴよ
宿田：解は $f(x)=1/x$か
宿田：$x=(f(y)-1)/(y-1)$ を代入するとバグります
馬杉：天才か？
宿田：$x<1$ なら $f(x)>1$ で $x>1$ なら $f(x)<1$ か
宿田：全射だから $f(1)=1$ だった
渡辺：$f(x+f(y))<y$ だから、$z>f(y)$ なら $f(z)<y$
馬杉：それつよいな
宿田：非単射仮定したりしてるけど、単射示せてもなあ…
渡辺：単調性が言えた気がする
宿田：狭義？広義？
渡辺：$s<t$ かつ $f(s)\le f(t)$ なる $s,t$ をとる
渡辺：$x>1$ で $f(x)$ は $0$ から $1$ すべてとるから、$s\le tf(xt+1)<t$ と出来る
渡辺：このとき $x+f(t)>f(s)$ かつ $f(x+f(t))\ge s$ で矛盾
馬杉：すげー
渡辺：狭義単調減少っぽいな
平山：文脈ガン無視の手法で申し訳ないけど $x>1$ では行けた気がする
平山：$x=1-1/y$ で $f(1-1/y+f(y))=yf(y)$ で、$y=1-1/x+f(x)$ でいけるはず
渡辺：すげえ
宿田：えっ、すご()
馬杉：は？
平山：まあまだ終わってないけど
渡辺：なんとかなるでしょ
宿田：どうせ終わるやろ(白目)
平山：右辺の値がunlockされてるから $x=1$ で終わってたわ
宿田：天才
渡辺：再現性が欲しい…
平山：初手の代入はマシだと思ってて、killerは完全に偶然だからな…
平山：そもそも $f(1-1/y+f(y))=yf(y)$ の時点で $1$ が境になる話から終わってたわ
(※編注：$1-1/y+f(y)$ と $yf(y)$ の $1$ に対する大小が異なることから)
渡辺：単調性からも解きたいな
宿田：いけるんかな
渡辺：いけた、与式で $x$ を $0$ に近付けると $f(f(y))=y$ が言える
平山：あー、単調性と全射あるから連続でOKなのか
渡辺：$(x,y)=(1,y)$ と $(x,y)=(1,f(y))$ 比較して終了
平山：理解した

• 右辺で外に $y$ が出てるので全射が欲しい、右辺の $f$ の中身を固定 (3行目)
• 両辺の $f$ の中身を一致させる (6行目)
• 順序の議論は ${\mathbb{R}}^{+}$ 型のFEでは有用
• 条件を (一見) 緩めても道具としてより強力になることがある

求める関数は $f(x)\equiv 1/x$ であることを示す. これが与式をみたすことは容易にわかる.

解法1.　$y>1$ に対して, $P(1-1/y,y)$より以下の式を得る. この式は解法2でも用いる. $$f(1-1/y+f(y))=yf(y).$$ これを $P(x,1-1/x+f(x))$ に適用することで, $x>1$ ならば $f(x)=1/x$ であることがわかる.

$x\le 1$ のとき, $P(1,x)$ より $f(x)=1/x$ である. 以上より示された.

解法2.　$y\ne 1$ について $\frac{f(y)-1}{y-1}>0$ を仮定する. このとき, $P(\frac{f(y)-1}{y-1},y)$ より $y=1$ が成り立ち, $y\ne 1$ に矛盾する. よって, $y<1$ ならば $f(y)\ge 1$ であり, $y>1$ ならば $f(y)\le 1$ である. この事実は解法3でも用いる.

ここで $y>1$ に対して $f(y)\ne 1/y$ を仮定すると, 以下より矛盾を得る. あとは解法1と同様.

• $1-1/y+f(y)<1$ のとき, $yf(y)<1$ かつ $f(1-1/y+f(y))\ge 1$ より矛盾.
• $1-1/y+f(y)>1$ のとき, $yf(y)>1$ かつ $f(1-1/y+f(y))\le 1$ より矛盾.

解法3.　$z>f(y)$ ならば, $P(z-f(y),y)$ より $f(z)\le y$ が成り立つ. また $P(x,1/x)$ より $f$ は全射である.

$s<t$ かつ $f(s)\le f(t)$ をみたす正の実数 $s,t$ が存在すると仮定する. $f$ の全射性より $s/t<f(u)<1$ かつ $f(u)\ne f(1)$ をみたす $u$ が存在し, このとき $u>1$ が必要である. $v=\frac{u-1}{t}$ とおくと, $P(v,t)$ より $f(v+f(t))>s$ かつ $v+f(t)=v+f(s)>f(s)$ であり, $z>f(y)$ ならば $f(z)\le y$ に矛盾. 以上より $f$ は狭義単調減少である.

$f(f(y))>y$ のとき, $y<f(s)<f(f(y))$ をみたす $s$ がとれ, 単調性より $s>f(y)$ が必要だが, $z>f(y)$ ならば $f(z)\le y$ であることに矛盾. $f(f(y))<y$ のとき, $f$ の単調性と全射性より $f(sy+1)=f(f(y))/y$ をみたす $s$ がとれるが, $P(s,t)$ より $f(s+f(y))=f(f(y))$ であることと $f$ が狭義単調減少であることに矛盾する.

以上より $f(f(y))=y$ である. $P(1,y)$ と $P(1,f(y))$ を比較して $f(y)=1/y$ を得る.