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#30
組み合わせ
★★★☆☆

p5 以上の奇素数とする. 1,2,,p の並べ替え (a1,a2,,ap) であって,a1a2+a2a3++ap1ap+apa1p の倍数であるようなものの総数を K とおく. このとき, K+pp2 の倍数であることを示せ.

平山:おもしろそう
兒玉:たのしそう
渡辺:わああい
宿田Kp の倍数(当たり前)
平山:もうどこか固定しちゃっていいよね
兒玉:さすがに p 固定しない?
平山a1a2++ap2ap1 なる置換が K 通りとして
平山K+1p の倍数ってことか
渡辺:原始根を見ている
馬杉:見たくねー
兒玉:そんなに悪くはなさそう
平山:まあ確かに素数の使い道ってなったときに…
馬杉:Wilsonの定理とかあるだろ!!!
平山:確かに (p1)!+1 って p の倍数なんですよね、だからどうなる…
馬杉:でもとりあえず総数は知りたくなるじゃん
馬杉:というか 0 以外の定数倍しても条件保たれるじゃん
平山Kp1 の倍数だね
馬杉:でもあまりうれしさを感じないデータ
兒玉(ai+ai+1)2 の形にして和を考えるとか
平山:でも置換であるって条件が見えにくくなる気がします…
馬杉a1a2++ap2ap11  (mod p) なるやつが p の倍数個あってほしくて
平山:それかなり良さそう
馬杉:でも進展ない、全部違うって条件がキツい
兒玉:そもそも (p1)!p の倍数じゃない時点でつらくて
馬杉:あっ、全部に 1 足したらどうよ
平山:同じ数足しても条件保たれるのか
兒玉:同じ順列に戻ってくるケースがある
宿田3142042031 みたいなのかな
馬杉:できた気がする、(a1,,ap) に対して (ai+j,ai+1+j,) みたいなものを考えると
馬杉:基本的に p2 個で、例外処理は等差数列の場合にのみ起こる
兒玉:よさそう
馬杉:逆に等差数列は常にそうで、それは p(p1) 個ある、おわり!
宿田:おー
渡辺:はい天才
平山:定数倍は使わないのか…
馬杉:これ固定を外しにいくのが心理的な盲点っぽい、それっぽいから
平山:対称性が、一番やな!!

  • mod p の乗法における周期と加法における周期があって, 後者の気持ちで解かないといけなかった
  • 必要に応じて崩す必要こそあれ, 対称性はやはり基本的に保ちたい性質

以下すべての合同式は modp で考え, i=1 から p までとる. また任意の i に対し ap+i=ai とする.

二つの順列 (a1,,ap),(b1,,bp) に対して, 次の関係を考える.

  • ある k,l が存在して任意の i に対して biai+k+l をみたす.

順列 XY, YZ が条件を満たすならば XZ も条件をみたすことから, これは同値関係であり, p! 通りの順列をいくつかの同値類へ分けることができる. ここで同じ同値類に含まれる二順列について aiai+1modp で合同である. これは二つの順列を (a1,,ap)(b1,,bp)(ak+1+l,,ak+l) とすれば, 以下より従う.bibi+1aiai+1+2lai+pl2aiai+1  さてこの分類において, ある整数 d が存在して任意の i についてai+1ai+d をみたす順列 (a1,,ap) が含まれる同値類の大きさは p であり, そうでない同値類の大きさは p2 である. なんとなれば, 順列 (a1,,ap) が含まれる同値類の大きさは, 以下の形で表される組(ai+1ai,ai+2ai+1,,aiai1)  (mod p)    (i=1,,p)の種類数の p 倍だからである. 前者の同値類について, 種類数は d の種類数に等しく p1 であり, またid(i+1)d=p(p+1)(p+2)3d20であるから, これに含まれる順列は全て題意を満たす. よって後者の同値類のうち条件を満たすようなものを A 個とすると, 求める順列の数は K=p(p1)+p2A=p2(A+1)p であり, 題意は示された.