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#28
幾何
★★★★☆

固定された凸四角形 ABCD において, その内部の 2PQ が以下をみたす.APB=CPD=AQB=CQDこのとき, P,Q のとり方によらず, 直線 PQ は常にある定点を通るか, すべて平行であることを示せ.

馬杉:分岐するのだるいけど無限遠点と解釈すればいいのかな
宿田:とりま円 2 個の交点だし根心の雰囲気
馬杉:迷ったからMiquel点とるかー
宿田:これなるべく P って簡単に作図できる?
平石:軌跡、円にすらならないような気がしているけど
馬杉:求める共点、ABDC へ移す変換の不動点とか?
平石ABDC に移す変換って一つなんですか
馬杉:向きを込めて二つある
兒玉:これ ABCD にそのまま移す変換だと思っている
馬杉:そもそも不動点ですらない気がしてきた
宿田:アポロニウスで正確に作図しましたが、相似じゃない…
馬杉:普通に方べきとか見たい、それぞれの円の中心を O1,O2 として
平山:というか二つの円の半径比って常に一定だし
平石:求める共点 X について、XO12AO12=XO22DO22 を要請
馬杉:二つの円の半径が線形に動いたら方べきの値も線形に動いてほしくて
兒玉:特殊ケースとして AB=CD を考えようと思った
平山:平石のやつ AB=CD なら項消えるし悪くない
兒玉AB=CD の場合は ABCD に移すパターンですね… 特殊ケースかな
渡辺:気持ち程度も行けた気がする、O1,O2 を動かしたときの X の方べきの変化割合を見て
渡辺:それが同じになる条件が直線で表せて、あとは適当な 1 ケースだけ見ればいいから
馬杉:線形に変化するから、変化分の一致とどっかで一致で方程式を二つに分離できる
馬杉:三平方頑張るとそれっぽい形になるよ
渡辺:平行な場合はどうとでも消化できるので、証明完了です
平石:なんか変な問題だったな

  • 工事中

まず四点 ABPQCDPQ はそれぞれ同一円周上に存在するから, 2 つの円を ω1,ω2 とし, その中心をそれぞれ O1,O2 とする. ω1 の弦 ABω2 の弦 CD に対する円周角が等しいので, AO1B=CO2D となり, AO1BCO2D は相似である. また, O1AB に関して C,D と同じ側にあることと, O2CD に関して A,B と同じ側にあることが同値になる. AB の中点を M とし, 原点を M として AB に垂直に, C,D がある側に向かう方を正として x 軸を設定する. 同様に, CD の中点を N とし, 原点を N として CD に垂直に, A,B がある側に向かう方を正として x 軸を設定する. また, AM=a,CN=c とし, 実数 λ を用いて O1x 座標を λa と表す. このとき, 上で行った考察より O2x 座標は λc となる. 特に, O1O2 は実数 λ によって定まるとしてよい.

ここで, 平面上の点 X をとり, X から x 軸, x 軸に下ろした垂線の足をそれぞれ H1,H2 とし, H1x 座標, H2x 座標をそれぞれ h1,h2 とする. X を固定したとき, XO12AO12XO22CO22 はともに λ の関数とみなせるから, これらをそれぞれ f1(λ),f2(λ) とする. f1,f2 はそれぞれ ω1,ω2 の点 X における方べきの値であり, f1(λ)=(XH12+(h1λa)2)(a2+(λa)2)=2ah1λ+(XH12+h12a2) f2(λ)=(XH22+(h2λc)2)(c2+(λc)2)=2ch2λ+(XH22+h22c2) より f1f2 はともに λ の一次関数になる.

(i) AB//CD のとき

四角形 ABCD が等脚台形のとき, 対称性より PQ は常に AB,CD に平行であるから, 以下 ABCD は等脚台形でないとする. h1+h2X によらず一定であるので, ah1=ch2 をみたすような h1,h2 が一意に定まる. したがって, これをみたす点 X の軌跡は AB,CD に平行な直線 l である. Xl 上を動くとき H1H2 は定点であり, 四角形 ABCD は等脚台形でないので H1H2 である. ここで,XH12XH22=(XH1+XH2)H2H1 から + まで連続に変化するので, l 上で XH12XH22=h12+h22+a2c2 をみたす点 X をとることができる. この X について, ah1=ch2 かつ XH12+h12a2=XH22+h22c2 なので, 任意の λ について f1=f2 が成り立つ. したがって λ によらず XPQ 上にある.

(ii) AB//CD でないとき

ABCD の交点を K とする. A,B,KD,C,K はそれぞれこの順に並んでいるとして良い. AKD=θ とし, α0αθ の範囲で変化させたとき, sinα/sin(θα)0 から + まで連続的に変化するから, sinαsin(θα)=ca となる α をとれる. AKD 内の点 X であって, XKA=α なるものの軌跡は点 K を通る直線 l となり, 点 Xl 上にあるとき ah1=ch2 である.

(ア) MNl のとき

x 軸と x 軸の交点を L とすると, KLMN は同一円周上に存在するので LKN=LMN=α したがって以下より MN//O1O2 が常に成立するから, 常に PQMN である. LMLN=ac=O1MO2N

(イ) MNl でないとき

直線 MN 上に点 Y をとって動かしたとき, YM2YN2=(YM+YN)NM から + まで連続的に変化するので, YM2YN2=a2c2 となるような点 Y をとれる. 点 Y を通り MN に垂直な直線と l の交点を X とすると, ah1=ch2 かつ (XH12+h12a2)(XH22+h22c2)=(XM2a2)(XN2c2)=YM2YN2a2+c2=0 が成り立つので, 任意の λ に対して f1=f2 が成り立つ. 以上より PQ は必ず X を通る.