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#11
整数論
★★★☆☆

素数の組 (p,q) であって,3pq1+111p+17p を割りきるようなものをすべて求めよ.

平石:分子両方とも p かい
平山:とりあえず偶数とか分離した方がいいんかな
馬杉:とりあえず大小評価とかしよう
渡辺p=2 では解ないのでは
平石:ないですね
兒玉ap+bp の素因数の形が限られるみたいな話があった気が
渡辺:位数取ると指数の p が効くやつかな
馬杉:素因数 r について、(a/b)2p1 (mod r)
平山:ってことは位数が 2p で…いや 2 かもしれないな
渡辺r=2,7 だと例外的になる
兒玉:これ (3,3) が解なんですね
兒玉:でも分母の形的にそれだけで言えるわけでもなさそう
馬杉:大体 mod 2p1 っぽい話は持ってても良いのでは
渡辺:LTEから 7 のオーダーは基本 1 だし、2 のオーダーも基本 2
渡辺:例外部分の性質はかなりよくわかっている
平山mod 2p におけるズレみたいなのを見ていけば
馬杉mod 2pp+1
渡辺:同時に mod 2p28 の約数
平山:じゃああとは p=3,7,13 とかだけ試せば良いのか?
馬杉:まあもう有限個だし…
平山:… q が素数であること使ってなくね??

  • ap+bp の素因数が限られる話は難しめのNの最重要レベルの定石感
  • mod p で議論を推し進めたほうが再現性は高い気がした

求める組は (p,q)=(3,3) のみであることを示す.M=3pq1+1,N=11p+17p とおく.

p=2 のとき N=310 より q7 が必要だが,これはすべて不適である.以下 p は奇素数であるとする.

(※編注:ここから「解いてみた」では mod 2p を観察しているが,感想欄でも言及のある通り実際には mod p を見れば十分であったので,簡単のため以下ではそのような方針で進める.)

補題.

11p+17p2,7 でない素因数 r について r1(modp)

証明.

以下より r3 に留意する. 11p+17p2p+2p0(mod3)  r17 より 1117a(modr) なる整数 a がとれ,このとき a2p1(modr) である.ここで amodr における位数を d とすると,これは 2p の約数であり,特に d=1,2 は不適であるから pd がわかる(実際は d=2p である).よってFermatの小定理より ar11(modr) と合わせて主張が従う.

さて s=v2(M)t=v7(M) とすると,補題より以下が従う. 2s7tM1(modp) p が奇数であることから11p+17p3p+14(mod8)加えて M は偶数であるから s=1,2 が必要である.

ここで p=7 とすると t=0 だが,これは s=1,2 に反する.したがって,LTEの補題より v7(N)=v7(11p(17)p)=v7(11(17))+v7(p)=1 すなわち t=1 を得る.ゆえに p2s7t1 の約数であることから,p=3,13 が必要である.

p=13 のとき M3(1)q1+10(mod7) より不適である.

p=3 のとき N=6244 より q7 が必要で,このとき q=3,すなわち M=28 のときのみ適する.